フェンシング / Fencing
中世の騎士の剣技が源流のフェンシング
剣による攻撃および防御の体系のフェンシングの源は、中世の騎士たちによる剣技にあるとされています。もともと実戦的な剣術でしたが、鎧や盾、そして火器の発達によって剣が戦場で使われることは無くなっていきました。しかし、剣が騎士の名誉の象徴であることから、ヨーロッパ上流階級で受け継がれてきました。
19世紀末には、ヨーロッパ各地で盛んに競技として行われるようなりましたが、ルールが統一されてなかったため、1913年に国際フェンシング連盟(FIE:Federation Internationale d’Escrime)がパリに設立。スポーツとしての近代フェンシングが確立されました。
現在でも、フェンシングの用語はフランス語です。「マルシェ」は一歩前へ、「ロンペ」は一歩後ろへ、「ファンデヴ」は突くという意味です。
さて、フェンシングにはフルーレ、エペ、サーブルの3種の武器があります。この3種類の武器が、そのままフェンシングの種目名となっています。
- フルーレ:フルーレは、18世紀に一般的な携帯武器だったレイピアが軽量化されたスモールソード用の練習剣に由来する種目です。柔軟な四角いブレード(剣針)の軽い剣、突きだけが得点となります。
- エペ:近代フェンシングで用いられていた伝統的な決闘用の武器に最も近い剣で行います。長くてまっすぐで、比較的重い剣で、三角形で曲がりにくいブレードと大きくて丸いお椀型の鍔(ガルト)があります。
- サーブル: 北部イタリアの決闘用サーベルに由来するサーブルは、他の2つの武器とは異なり、斬りも有効です。
ロンドン五輪大会では、これらの3種目の競技が個人と団体それぞれ男子と女性で行われます。
※エペの団体は女子のみ、サーブルの団体は男子のみ
日本の出場選手
- 男子フルーレ個人:太田雄貴選手(3大会連続3回目)、千田健太選手(2大会連続2回目)、三宅諒選手(初出場)
- 男子フルーレ団体:太田雄貴選手、千田健太選手、三宅諒選手、淡路卓選手。
- 女子サーブル個人:中山セイラ選手(初出場)
- 女子エペ個人:中野希望選手(初出場)
- 女子フルーレ団体:池端花奈恵選手、菅原智恵子選手、平田京美選手、西岡詩穂選手
フェンシング競技の日程
7月28日~8月5日までの競技日程で開催されます。
時間はイギリス夏時間(UTC+1)です。
フェンシング競技の試合会場
会場: エクセル展覧会センター(展示場) / ExCeL London
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